島根県と大阪府 

 2月に入って、2つの対照的な図書館行政に関するニュースを聞きました。

1つめは、 第2次 島根県子ども読書推進計画です。多くの図書館関係者を勇気づけました。
 今現在公開され、パブリックコメントを今週末まで受け付けています。

 今後5年間の基本的な考えは以下の通りです。

 子どもが自立的読書に向かう上で重要な学齢期に焦点を当て、義務教育段階における「学校図書館活用教育」を集中的に全県展開することで、この取組をけん引役にしながら「子ども読書県しまね」の気運を醸成し、幅広い県民運動に結びつけていきます。


1. 学校図書館への人材配置:司書教諭を計画的に養成するとともに、財政支援制度によって学校司書等の配置を市町村に促し、「人のいる図書館」を目指します。

2. 人材の専門性を高める人材養成研修:市町村支援、学校図書館支援を使命とする県立図書館が、人材養成に専念できる体制を確保し、学校に配置された人材の専門性が高まるよう、大規模かつ質の高い研修を提供します。

3. 学校図書館の蔵書整備:市町村に対して各小・中学校の「学校図書館図書標準」達成を要請しますが、必要な蔵書が確保されるまでの臨時措置として、県立図書館に団体貸出用の図書を一括配備し、小・中学校への貸出を強化します。

4. 小・中学校の推進体制整備:「学校図書館活用教育」を計画的・系統的に推進するためには年間指導計画や教育課程上の位置づけが必要です。管理職をはじめとした教職員の意識と理解を深めるための研修を行い、校内体制を整備することにより、県内全ての公立小・中学校での展開を支援します。

2つめは、大阪府の府立学校非常勤職員(学校司書含む)雇用打ち切りです。
 大阪のニュースは、「学校司書」という名前が全面に出ていないため、図書館関係者には、それほど人目には触れないような気がしますが、厳しい状況が予想されます。