まっすぐに語り手を見ると言うこと

 運動会までの期間中の朝学習は、週に1度の図書室読書以外は、応援練習でした。ですので、朝の15分をきっちり使っての語りはお休みでした。

 今週から、通常生活になるので、長めのグリムも復活です。

 テキストにしている
 

(全6巻)の素晴らしい所は、もちろんお話そのものが「聞きやすく、分かりやすく」書かれているのはもちろんなのですが、更に、あとがきに収録されているお話の解説が、これから初めてグリムを語ろうとする人には「知っておくべき情報」そのものとして端的に記されていることです。

 例えば2学期の1番最初に語った「しらみとのみ」(4巻)の解説は、

 繰り返しを楽しむナンセンスな話。言葉が単純に繋がっていくだけなので、幼い子にも楽しめます。しらみだののみだの堆肥だの、出てくるものがわからないのではないかと気にする必要はありません。実際は知らなくても「しらみさんがやけどして、のみさんがないて」という繰り返しが始まる度に、笑おうと待ちかまえている子もいるくらいです。・・(中略)・・・長いお話とお話の間にはさんで、大きい子に聞かせてもよし、おまけをねだられた時にするにも手頃です。

という風です。全巻、長年語ってこられた方の文章ですので、とても安心してお話を選ぶ時の指針になります。

 今年は、このグリム全6巻の主な話を語る予定です。
 
 私の場合、テキストを見ながらの語りで、本当の意味での語りではありません。が、それでもまっすぐに語り手を見ながら聞こうとする子どもを目の前にすると、やはり語り続けたいと思うのです。