図書委員会による新刊本案内

 夏休み前に発注した新刊本が、たくさん届いています。そこで、今日の図書委員会では、新刊本案内をすべく、箱から全部の本を出して、お気に入りの本を見つけて、先行予約箱に入れておくという作業をしました。

 新刊本案内で一般的(だと私が思いこんでいた)のは、本のカバーを剥がして、図書館入り口に掲示するというもの。
 でもどう考えても、カバーを剥がすという行為に意味があるとは思えず、その謎が解けたのが、やっと本校に来てからです。
 
 つまり、「特段意味がなく、慣例でやっていた」(書店の方 談)ということで、早速カバーを付けての登録作業をやるようになりました。

 他の方に説明する時には「ハリポタの本カバーを外したら、白くて何の本か分からなくなるでしょう?!」と言うと、すぐ納得してくれるので、説明が楽です。

 今日の作業では、子どもの選書に至る過程を知る(見る)ことが出来ました。

 その1 
「ダイブって、おもしろいのかな〜。でも1巻の予約がたくさんで、なかなか廻ってこないから、読んでみたいなあ」
 で、文庫版上下2巻を予約。

DIVE!! 上 (角川文庫)

DIVE!! 上 (角川文庫)

DIVE!! 下 (角川文庫)

DIVE!! 下 (角川文庫)

 その2
「先生、これは面白いですか?」
「面白さは保証するけど、(買った新刊は)文庫版で字が小さいから、もし読みずらかったら、学校にある字の大きい本で読んでみてコメント書くといいよ。」

夏と花火と私の死体 (集英社文庫)

夏と花火と私の死体 (集英社文庫)

夏と花火と私の死体 (JUMP jBOOKS)

夏と花火と私の死体 (JUMP jBOOKS)

 
 その3
「これは絶対面白い!!」
「面白いけど、もともと<2007>が大人気なんだから、かなり紹介コメントを工夫しないとね」


ギネス世界記録〈2008〉

ギネス世界記録〈2008〉

ギネス世界記録〈2007〉

ギネス世界記録〈2007〉

  
 その4
 箱に入れられた本で一番人気は、斉藤洋。というのも、しばらく新刊チェックを忘れていたら、びっくりの新刊が出ていたので、総ざらえで発注したから、もともとの分母が大きいんですけど。
 
サマー・オブ・パールズ (シリーズ本のチカラ)

サマー・オブ・パールズ (シリーズ本のチカラ)

中でも嬉しかったのは、絶版だったこの本が復刊されたこと。「えっ、知らなかった!」という斉藤洋ファンは、すぐにのご購入をお勧めします。
 斉藤さんは、幼年の「コアラシリーズ」・中学年を虜にする「ひなたまる」
・じっくり物語の妙を楽しみたい中学生を満足させる「アラビアンナイトシリーズ」などなど、何でもござれの作家です。
 数度講演を聞き、縁あって勤務先の学級にも来ていただきましたが、安心して作品を買える作家だと思っています。
 いつまでも現役で書き続けていただきたいと切望しております。

 おまけ
 昨日は中学生を持つ保護者の方からの質問をいただきました。
 「子どもが『ケータイ小説』しか読まないが、もっとちゃんとした本を読むようになるには、どうしたらよいか」
 
 延々とした雑談をまとめると、
 「(そもそも私はケ−タイ小説を読んだことがないので、コメントできる資格はない・・という前置きで)物語の楽しさをどこかで知らないと、(ケータイ小説以外の)物語に手を出すきっかけはないような気がする。でも、親が望む<本を読んで欲しい>には、どこかに<欲>があるので、自身がよっぽどの本読みか、学校での上手な読書指導に出会わなければ成功?しないと思っている。
 我が家の場合、我が子の読まなさ加減に絶句だが、書棚や両親(私と夫)の会話から何かは感じ取っているはずのなので、いつか読むことに気が付くであろうと思っている。」

 2日ほど前、高1の次女は、書庫にある夫の高校時代の書籍(茶色くなった岩波文庫)の背表紙を見ながら、
 「これって、お父さん高校時代に読んだんだよね〜。それから、兵庫の(私の実家)の書棚にある本もお母さんの高校時代に読んだ本なんだよね〜。ふ〜」
 と深いため息を付くので、「そこにある『第二の性』もお母さんの高校時代ね」というと、パッと顔をほころばせ、嬉しそうに「うん!!授業で習った」
と言われてしまった。