グリムの白雪姫

 今日のグリムは「白雪姫」。どんな話?と聞くと、
「毒リンゴで、眠らされていたんだけど、王子様がやってきて<キス>で目覚める。」というのが、圧倒的。(4年生は、この<キス>という言葉をはにかみながら言います。)
 
 で、20分掛けて読むと、何と「鏡よ鏡」で爆笑になり、最後の毒リンゴの所では、「???」だった。(えっ、キスじゃなかったの?という感じね)

 あとがきより

 大抵の子は、題を聞けば、知ってるといいますが、本当の話を知っているのでしょうか。ディズニー絵本やその亜流の、悪魔のように描かれたお妃や、道化人形のようなこびとのイメージが強く残っているのではないでしょうか?元のままの話を聞けば、全く違う印象を受けるでしょう。昔話らしい様式を生かした、バランスの取れた構成で、長さを感じさせず、初級ぐらいからよく聞けます。ねたみ深いお后が、執念深く、七つの山を越えて白雪姫を殺しにいく繰り返しと「鏡や鏡・・」のリフレインは、一度聞くと忘れられないでしょう。結末が残酷すぎると、そこだけ変えた話さえありますが、昔話らしいきっぱりした決着のつけ方で、子どもは納得するようです。

 
 結末は

 

おきさきは、真っ赤に焼けたくつをはいて、死んでたおれるまで、おどりつづけねばなりませんでした。

 です。

 20分近い素話を語ることがこれほど楽しいものだと、初めての体験でした。

 図書館にこのグリムの本があります。クラスの子どもは、見つけると「あるんだ〜」と言ってうれしそうに借りていきます。物語途中のイラストが一切ない本なのにです。
 語りを聞くことで、絵がなくてもイメージできるようになっていくのは、(考えてみれば当然なのですが)驚きです。