できるようになったこと

 4年生初の作文単元が終了する。この2ヶ月で起こった「一番心に残ったこと」をテーマに書いていった。そうすると、数名が「本が読めるようになった(本が好きになった)」というテーマを選んで書いていた。
 私はとにかく「本嫌い」にだけはなって欲しくない!と思っている。
 だから、「本が好きになった=嫌いだった」という子どもの感想は何よりの励みになる。

 何も本じゃなくてもいいじゃないかと言われそうだが、今以上の「情報の海」で生活していく子ども達を思うと、活字に対する抵抗感だけは、取り去っていくのが、教師の役目だと思っているし、本を読むことで得た自分の人生の恩恵を思うと、「本なんて読まなくてもいいし、嫌いで構わない」なんて、どう考えても言えない。

 で、この4年間、児童の読書傾向を見ていて一番考えなければならないのは、3年後半から4年であると感じている。
 最初の年、本を読んだ経験のない児童は、5年生でも「ゾロリ」や「妖怪レストラン」を読んで平気である。(みんなも読んでるし・・)
 でも3年も経つと、「ゾロリ」は、1・2年生で卒業すると理解されるし−第一、1年生の図書館利用が6月からなので、その1年生が、どっと「ゾロリ」を手にしていると、そこに3年生や4年生が入り込むのはさすがに「恥ずかしい」らしい。
 妖怪レストランは、2年生からブームになるので、こちらも3年生までには卒業する。

 それから3年から4年前半で、「マジックツリー」「ドラゴンスレイヤー」「ディズニー」のダイジェスト版を読み終わり、教師の指導が入らず、自分で本を探せないと、もう「ない」と諦め、ひたすら「学習マンガ」に走ることになる。
 そうして、5年生になって、情景描写の多い物語を紹介される頃には、読んだことのない文字の大きさに嫌気が差し、すっかり「本なんて嫌い」になっている・・というパタ−ンが多いというのが、私の予想である。

 だから、本校の場合そうならない手だてを打ってきたので、取りあえず、本が好きという児童は多いが、それでもまだまだ解決しなければならないことはたくさんある。

 今日、作文を読み、児童の読書記録を読んで思ったこと。