中学入試に出る 作品

 先週から読んでいる

秘伝 中学入試国語読解法 (新潮選書)

秘伝 中学入試国語読解法 (新潮選書)

が、めっぽう面白かった。石原さんの本は、何冊か読んでいるが、私の読んできた本の原点かなという本。
 この本は、2部構成になっていて、1部は、ご子息との2人3脚とも言える中学受験(僕たちの中学受験)、第2部は、中学受験国語問題を読み解いた(入試国語を考える)となっています。

 特に「知らない世界」である「中学受験」は、言葉は悪いですが、断片的しかしらない世界の一端が覗けました。また、石原さんの「お父さん」ぶりが、読ませどころで、この一途さを文章にしてしまうのが、研究者としての冷静さでもなるのだなあと思いました。
 第2部は、もちろん研究者としての目線で、受験国語を分析しています。私は最初の言語学者池上嘉彦氏の

ふしぎなことば ことばのふしぎ (ちくまプリマーブックス)

ふしぎなことば ことばのふしぎ (ちくまプリマーブックス)

を出典とした筑波大附属駒場中学(1998年)の問題を真剣に解きました。最後集中力がなくなり、1問間違い。コメントに「7割は得点したいところだ」とあったので、ほっと安心したものの、次々と解く元気はありませんでした。
 それよりも「中学入試」に使われている児童書は、きちんとチェックしました。斉藤洋の作品があったのに、何という作品か書いてなく、とっても気になったので、読んでいない斉藤作品を全部チェックして、読むことにしました。
 
 それから、兄弟の物語として、「洋」と「洋二郎」が出てくる作品があって、これはもう今江さんね!!と分かりましたが、何と続けて別の作品が取り上げられ、
 「この作者は、今(1999年)中学入試で人気のようだ」と書かれていました。
 へえ。

  と、ここが面白い、あそこが面白いと書いていたらきりがない程のノンフィクション&研究書として楽しめる本です。
 一度で良いから、お話を聞きたいと切望しています。