閑話休題

 いい天気になったのに、どこにも出掛けず、終日自宅で過ごす。
 何だか忙しい2ヶ月だったと振り返る。いくら手が掛からないとは言え、長男の大学進学と次女高校入学のW進学だったし、諸々の所用で何度も新幹線に乗った気がする。

 この週末は、やっと一段落したような気がして、昨夜は、ものすごく久しぶりにブックオフへ行き、本を買い込む。
 娘2人もかなり大量の本を買う。
 常にマンガ9割しか買わない2人だったのに、昨夜はマンガ1冊もなし。
 ただし、次女に言わせれば「(私のように)マンガというジャンルを全く読まないのは、絶対おかしい」と言う。だって疲れるんだもの。
 
 長女は、英語関係の書籍のみ。二女は、30年前私が高校の頃、「新潮社文庫100選に入っていたような小説群を10冊以上。

 長女は、夫に「もう英語は勉強するな!」と言われるほど(つまり、英語以外を何とかしないと、受験は何ともならない・・という意味。)だが、好きなものは、好きらしい。
 二女は、「永井荷風がよかったので、また買ってみた」と言っていた。
 30冊近くの本を買っても5000円でおつりが来る。ものすごく満足げな2人を見ながら私は、自分の高校時代を思い出していた。

 何度か書いているが・・・。
 
 私は、高校の時に、毎日立ち寄っていた行きつけの書店で本を「ツケ」(父親の職場名と名前を言えば良かった。それほど田舎だったのである。)で買っていた。また、注文をした本は、父の職場に届くようになっており、父の手を通して私に手渡されたが、「どんな本だ?」と問われることは1度もなかった。
 ある月「これは、買いすぎた」と思ったことがある。そうしたら、月末の請求で2万円近かったことが分かった。さすがに怒られると思ったが、
「まあ、もうちょっと少ない方がいいなあ」の一言でおしまいであった。30年前の地方公務員である。当然裕福なワケはないのだが、書籍代に関しては、ひどく寛容であった。父自身は読書をするという風ではなかったから、子どもには読んで欲しいと思っていたのかもしれない。
 そうして、私はその一言で「親に顔向けのできないことは、やっていはいけない」と心から思い、自分が同じ立場になったら、同じものの言い方ができるかと自問した。
  
 だからというわけではないが、我が家は本代に関しては、何が何でもフリーパスなのである。塾に月に2万も3万も使うぐらいなら、その分だけ本を買って欲しいと願っていたが、親が思ったほどには使ってくれなかったのが残念ではある。まあ、その分は当然私と夫が使うので、ちょうど良かったとなるのであるけれど。
 読了

ケータイ世界の子どもたち (講談社現代新書 1944)

ケータイ世界の子どもたち (講談社現代新書 1944)

 はじめにより抜粋
 

・・・本書は、子どもと携帯電話に関する問題について、大人からは見えずらい状況をできるだけ具体的に紹介し、私たち大人がこうした問題にどのように取り組むべきかを考えるものです。特に、有害情報対策としてこのところ注目されている「フィルタリング」という技術については、まだまだ課題がありますので、単独で章を設けて論じました。・・・

 大人からケータイ問題が見えにくくなっている状況を明らかにし、では私達大人は何をすればよいのかの提案が明確に示されている好著でした。
 特に好感を持ったのは、子育てに必要なバランス感覚とういう項目です。

 ケータイが入ってきてメディア接触が多くなるのであれば、あえてケータイを使わない対面コミュニュケーションの機会を増やすことです。便利になって手先を使う機会が減ったのなら、手先を使う工作の機会を設けるとよいでしょう。

 また、最後の誰もが次世代育成に取り組む社会へでは、「若い世代を育てない組織は、長続きしません」として、
 

ケータイの問題をきっかけに私たちの社会が変化を始められるかどうかが、今、問われているのです。

という言葉で締めくくられています。
 小学校・中学校・高校の教員を始め、保護者の方にも是非読んで頂きたい1冊だと思いました。アマゾン評価は、5☆☆☆☆☆ が3名でした。