山形県鶴岡市立朝暘第一小学校

 7時45分の図書館開館に合わせて、学校へ。
 

 絵本画家、土田よしはる氏のキャラクターが出迎えてくれました。

 8時15分が学校の始業ですから、その30分前に図書館が開館し、そこに全校児童の半数以上が目も止まらぬ早さで本を返却し、貸し出しカードに書名を書き、借りていきます。本を選ぶのに、躊躇しない、逡巡しない姿は、話には聞いていましたが、本当に驚きです。しかも、それだけ短時間に友達と本のことを話しているのです。更に、その本の質が高いこと!
 教頭先生が、「読書は、生活習慣ですから。」ときっぱり言って下さいました。

 1年生は、入学式から、在校生による「絵本の読み聞かせ」をしてもらい、次の日から、「読み聞かせのシャワー」を浴びるのだそうです。

 私が、自分のクラスだけでひっそりと、誰にも語らずに行っていたことが、「学校全体の日常風景」として存在することに、いいようのない感動を覚えました。

 ちょうど今日は、1年生のクラスへ保護者の方が読み聞かせに来ておられました。私が参観したクラスは15分で3冊。とてもステキな選書でしたし、読み方、絵本の見せ方も基本通りで、私はすっかり一緒に引き込まれて聞き入りました。
 

は、好きな本ですが、子どもに読んだことはありません。ですから、話を楽しむ子どもの姿を見ることが出来、本当に嬉しく思いました。話のつぼをそらさず、どっと笑う姿ほど安心するものはありません。 

続いて校長先生から「学校図書館教育」について丁寧に語っていただきました。とにかく、学校のグランドデザインの中心に学校図書館があり、きちんとその役割分担があり、機能しています。
 一番印象に残ったのは、
「学力向上のためにやってきたことではないが、結果として学力がかなり高くなった」ということです。
 
 
 3時間目は、6年生の社会科の学習でした。「世界の国々」についての調べ学習でした。資料が揃っており、情報カードへの記入方法、まとめ方も習得済みなので、こちらも「日常風景」です。

 学校到着が、7時半前ですから、12時までの半日、本当に充実した時間を過ごすことができました。

 その他
  図書館の椅子が40席ないので、「えっ?」と思ったら、「県下33人学 級」でした。HPで調べたら、「教育山形『さんさん』プラン」とありました。あんまり感激したので、「第5次 山形県教育振興計画 ダイジェスト版」(平成17〜27年度 山形県教育委員会)をプリントアウトし、読みました。
 その最後のページに吉野弘の有名な詩「奈々子に」が全文掲載されおり、
「この詩は、本県出身の詩人 吉野弘氏の作品で、本計画を作るうえで大きな示唆を与えてくれました。」と注意書きがしてありました。

 学生時代、多分一番読んだ詩集が吉野弘の2冊だった私は、まさかこんな所で吉野弘の詩に会えるとは思いませんでした。
 
 確かに私の子育ても、「奈々子に」にあるように「多くを期待せず」だったのは、私の体のどこかにこの詩が染みついていたのかもしれないとしみじみしてしまいました。
 でもねえ、我が娘達に「普通でいいから」とかあんまり言い続けると「そんなに、期待してないワケ?」って僻むからなあ。言葉って難しい・・。