ベネッセの教育情報誌 VIEW(ビュー)21

 職場に定期的に、ベネッセの教育情報誌が送られてくる。
これは、Bnesse教育研究開発センターが発刊する小学校の先生方を主な対象とした学校教育情報誌で、とても役立つ。特に読解力関係の記事が多く、神戸の取り組みを知ったのもこの雑誌である。
 今月号は、京都市御所南小の実践だった。
 沼津は、言語特区実践を行っている関係で、この学校訪問をした先生も多く、「話には聞いていた」学校である。
 
 記事を読んで驚いたのが、以下の意気込みである。

 

読解科立ち上げのきっかけは、国際的な学力調査でトップを誇るフィンランドへの視察だった。村上美智子校長は、御所南小学校の教師や他校の校長ら10人と、学力の高さの理由を探るためにフィンランドを訪問している。日本教育大学院大の北川達夫客員教授にアドバイスを受けて、日本との国語教育の違いに目的を絞って視察。フィンランドの国語教科書の著者に話を聞き、研修も受けた。
 「フィンランドの国語教育では、自分の考えを持つことに最も重点を置いていました。日本の国語教育では、文章の内容の読み取りや要約などに重点が置かれています。重点の置き方が違ったのです」と村上校長は話す。フィンランドで学んだことを基に、北川客員教授文部科学省初等中等教育局の井上一郎教科調査官の指導を仰ぎながら、日本の子どもに適した国語教育の方法を研究した結果、「読解科」の創設にたどり着いたのだ。

 この意気込み+井上一郎先生が入り、読書指導を行っている。

読書指導では、本を読む観点を示した「読書カード」を学習レベルに応じて用意し、その観点を意識しながら読むように指導している(図2)。そして、「読書くらぶ」の時間に、「登場人物の中で一番共感できた人物はだれ?」「この本と出会って、自分の生き方にいかしたいことを1つだけあげてみよう」など読書カードの観点を基に、自分がなぜそう考えたかの理由や根拠を示しながら交流し合う。また、学年ごとに「御所南選定図書30選」として発達段階に合った30冊を選び、うち5冊を「読書くらぶ」の時間の課題図書としている。読書後に意見交換の時間があることで、子どもは楽しみながら読書に取り組んでいるという。 

 読書の日常化の第2期ステップのヒントがあり、元気が出てきた。

 でも選定図書を選ぶなら、その10倍のリストが必要でしょう。
さらに、10倍の本をすべて読み、何らかのコメントができる人材が複数必要・・・・。
 最終ゴールはかなりイメージできるが、やることてんこ盛り状態は変わらず。