ここにも内田先生
- 作者: 坂口幸世
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2006/07
- メディア: 単行本
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本の帯には「受験界のドンが初めて空かす秘訣」「内田樹との対談収録」とある。全国に700も大学がある時代(それすら知らなかった!)大学業界が今どうなっているのか、皆目見当がつかない方にはとっても役立つ1冊。
大学の受験生がいなくても、(いない方が)とっても楽しく読める受験最先端情報本で、一気に読めてしまった。
ところで、対談での内田語録「親の決定権、子どもの進路選択」についての項で、以下のような発言があった。
親の進路決定権が増大して、子供の自己決定権が失われることで、子どもの勉強への意欲は明らかに損なわれます。自分の志望と親の期待のあいだにミスマッチがあった場合、子どもは親の期待を裏切ることで親の判断が間違っていたことを証明しようと無意識に努力するようになります。
大学にいて驚くのは、親の教育投資が、「金をどぶに棄てることになる」ということを身をもって証明しようと努力している学生がいるということです。
「親の期待」って、本当に難しいと思う。親は何も言ってなくても、子どもは親の微かな気持ちを敏感に察知してたりするので、余計、余計なことは言えなかったりする。
我が家が、一般的な教育投資をしてこなかったのは、「投資に見合うだけのリターンを微かにでも期待してしまうかも知れない。そうして、リターンを微かにでも期待する親に気が付いた子どもは、きっと不幸だ。」という恐怖にも似た心持ちがあったからかもしれないと気が付く。