世界名作集

 昨日、昔話系を考えていたので、今度は、所謂「世界名作集」について考える。当然、小学生向きは抄訳でしかないんだけれど、訳者の腕次第で、骨太の物語の面白さを知ることができるのなら、それでいいと思う。
 
 小学校3,4年向きのものがそれほどないが、まあいいかな?!という全集を購入して、4年生に紹介してみた。
 
 ほとんどの作品を「知らない!」と言われ、それもそうだと納得する。

 一番人気は
 

デブの国ノッポの国 (現代子ども図書館 (13))

デブの国ノッポの国 (現代子ども図書館 (13))

 自分がとても好きだったので、そのあらすじをきちんと伝えたからかもしれないが、絵が長新太さんなのも、いいです。

 これは、わたしが子供の頃読んで、あまりの面白さに大人になって「あの本の題名を知りたい!」と、本の探偵「赤木かん子さん」に手紙を出した作品。結局、10年ほど前に、直接教えてもらい、30数年ぶりに読み直したんだけど、当然当時の感動は、蘇って来なかった。
 
 その時、改めて、「子供の本は、出会うべき時に出会わないと意味がない」と痛感した。これは以前同じようなことを藤原正彦氏が以前よく書いていらし
たことと同じ。だから、「本と子供を繋ぐ」ことを続けている・・。

また、

ファーブル昆虫記 (子どものための世界文学の森 20)

ファーブル昆虫記 (子どものための世界文学の森 20)

を手にして読み始めた子供は、「本当に面白い!」と言いに来てくれる。
ファ−ブル昆虫記は、夏の昆虫採集を多くの子供が当たり前にやっていた時には本当に読まれたが、今は紹介しないと手に取らない。
 でも読み出した子供は、必ず「全巻制覇」して読むという作品。

 ファーブルは、絵本シリーズも揃えてある。

ファーブル昆虫記の虫たち (4) (KumadaChikabo’s World)

ファーブル昆虫記の虫たち (4) (KumadaChikabo’s World)

ファーブル昆虫記の虫たち (3) (小学館絵画賞受賞作シリーズ)

ファーブル昆虫記の虫たち (3) (小学館絵画賞受賞作シリーズ)

ファーブル昆虫記の虫たち (1) (KumadaChikabo’s World)

ファーブル昆虫記の虫たち (1) (KumadaChikabo’s World)

ファーブル昆虫記 たまころがし (科学絵本ライブラリー)

ファーブル昆虫記 たまころがし (科学絵本ライブラリー)


 閑話休題

 珍しく20分休みに図書館にいたら、1年生の子が本の返却と貸し出しに来ていた。あとで、担任に聞くと、この2ヶ月ぐらいで一気に本を読むようになったとのこと。
 
 「本を日常的に読むようになる」というのは、ほんの些細なことがきっかけなんだけど、それは当然「偶然」ではない。しっかりとした「仕掛け」があり、その仕掛けを全校で「見える化」するのが、わたしの仕事なんだと思っている。