語ると言うこと

 昨日の杉山さんの講演会を聞きながら、「語る」って何だろうと思いました。どうして楽しい話は、あれほど人の心を掴むのか?あれほど元気がでるのか?本当に不思議です。
 
 私が、語りが楽しいと感じたのは、幼稚園での毎日の紙芝居とNHK教育でやっていた素話がきっかけです。(母も読んでいてくれたらしいのですが、全く記憶にありません。そういう意味で「全く記憶にない」と言った長女のことは、非難できないのです。)

 聞くことで、頭の中で絵が見えてくる楽しさに夢中になりました。あんまり毎回絵が見えるので、「これは自分だけ魔法が使えるのかもしれないから、私は魔女?」と真剣に悩んだ時期があったのを今思い出しました。

 だからこそ、分厚い少年少女文学全集に当然手が出たんだと思います。これを読めば、あの楽しい絵が見える世界に入れるのですから。

 ですから、休み時間のドッジボール遊びで同級生の男子では相手にならず、1つ年上の男の子と遊ぶのを無情の喜びとしていた超体育会系の私は、「ああ、本を読むのとドッジボールの楽しさは同じである」と読書を定義づけたのです。

 昨日の講演で、本に手を伸ばす子どもに育てるには、まずは本を勧める本人が、本(お話)を楽しいものだと知っていることが1番なんだなあと改めて思った次第です。

 来年度杉山さんを学校に呼びたいという話も聞きました。是非、子どもには楽しさの場数をたくさん踏んで、大きくなって欲しいです。