全校体制で

 本校で、朝読書を図書館で行うようになったのは、平成17年度から。
 前年度から改装を始めたので、廃棄だけは大分進んでいたが、まだまだ本の数は少なく、子どもの意識の中に「図書館で本を借りる」というのはなかった。図書委員は、昼休みとっても手持ちぶさただった。1部の利用に止まっていた図書館を誰でも自分のものとして使って欲しいということで、市の「未来塾」推進事業の柱として、全校で取り組むことにしたのである。
 
 未来塾とは

各学校が、子どもたちの「生きる力」の育成や基礎学力の定着など、グランドデザインの実現を目指し、その立地する地域活力を活用した特色ある学校づくりを展開するための方策として実施するものであり、教育委員会が学校の独自性を支援していく事業です。
 

 市教委HPより
 
 というもので、各校の特色が出せる仕組みになっている。
 
  初年度、5年生の1番人気は、妖怪レストランであったし、4年生の「ゾロリ」なんて当たり前だった。3年生からだった図書館使用を1年生から利用できるようになると、当然それらの本は、1,2年生で読んでしまう本になるので、年々読む本に質的な変化が現れてきた。
 新図書館管理ソフトになって、借りられた本のランキングが出るし、各自の借りた本の集計も出るので、毎年データを集計しておくと、傾向が分かっていい資料になるはずである。
 今年は9月からしかなく、まだたった1ヶ月半だが、なかなか面白い。1,2年生は圧倒的にゾロリの一人勝ちで、なぜか3年が『バムケロ』。1学期に好きな本№1になった時も不思議で仕方なかったが、今日たった1ヶ月半の集計でも『バムケロ』だった。

 朝読書の時間は8時には席について読書を始めているが、当然担任が一緒にいる。だから、全教員は、図書館の様子が分かるし、貸し出し・返却の手続きもやっているので、かなり慣れ親しんでいてくれる。
 
 今日は、今後更にどう活用するかについて、共通理解ができるように話をする機会を得た。12月には、校内での公開授業を行い、『学校図書館で育む情報リテラシー』の研修を行う予定である。
 
 「図書館を授業で使いたくても、使える本がないから」と言えない蔵書構成になりつつあり、どう利用の日常化を進めるのかが、今年度後半の課題である。