読書感想文

 読書感想文の締め切りが迫っているので、少しお手伝いをする。
 1,2年生が400字×2枚になったのは、数年前。それまで3枚だったので、本当に大変だった。
 「読書感想文が、読書嫌いにしている」という文章を、相変わらず見かけるけれど、それは、日常的な読書指導も、感想文指導も、学校側が何もせず、夏の宿題に出した場合のことでしょう。
 私は、とても好き!でもなかったけれど、嫌い!というほどのことでもなかった。但し、書き方というものを指導してもらった記憶はない。
 
 水泳指導をしてもらった記憶がないのと同じかなあ〜。まあ、学校にプールがなく、川で泳いでいた時代なので、比較するには無理がある。
(母校の名誉のために言っておくと、小学校6年生でプールが完成した)

 1つの作品に対峙するのは、とても大切なことだけれど、作品に向き合うだけの豊かな日常生活がないと、書けない。
 豊かな日常生活というのは、物質的に豊かな生活ではなく、当たり前の日常生活が、きめ細やかに、暖かく営まれているということ。
 そういう生活の中に、豊かな言葉が生まれるのだと思う。
 
 でも、いつか金原瑞人さんが講演で
「小学生の男の子に、感想文は無理です。書けないからと言って、書きなさいとかいじめないで?下さい」というような趣旨のことを話されていたから、あんまり深く考えることもないかな?

 ともかく、日本人なら絶対誰もが小学校の思い出にある「読書感想文」。
 たかが感想文、されど感想文なのである。

審査のために、やっと1冊学校で見つけて読む 

 今や、富士山清掃キャンペーン等で、有名になった野口健さんの小学生向き自叙伝。外交官の父を持ちながら、落ちこぼれだった野口さんが登山に目覚めたからの歩みが分かりやすく描かれています。

 小学生なら、どこに共感するのだろう?
 ・落ちこぼれなのに、自分の進むべき道を見つけた所
 ・勉強ができないのに、勉強についてうるさく言わなかった父
 ・両親の離婚や、数度の転勤という環境の変化がありながら、ぐれることが  なかった野口さん
 ・一度見つけた夢をあきらめないで、やり遂げたこと