1年生の選書
明日使う絵本の準備で図書館へ。ちょうど、1年生が本の貸し出し・返却へ来ていた。本を選んでいる様子をじっと観察していると、本の表表紙を1冊ずつチェックしていた。
「どうやって、決めるの?」
って聞くと、当たり前だけど、
「表紙の絵!」という回答だった。
10進分類の指導は2学期なので、利用は、絵本コーナーに限定しているが、子どもの選ぶ本のセンスの確かさに感動する。
貸し出し傾向は、シリーズものを制覇組と、そうでない組とに分かれるそうである。
先日は、
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ぜったいがっこうにはいかないからね―チャーリーとローラのおはなし
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サ行に揃っているから借りられるのだけれど、並んでいる訳でもないの
で、「よく見つけたなあ」と感心する。
図書館利用を始めて1ヶ月で、5冊ずつの貸し出しも順調のようで、安心する。担任による読み聞かせや、読み聞かせ終了後の児童感想記録(ほとんど絵のみ)も継続されている。
無理なく、読書の日常化が進められるようにしていきたい。
おまけ
某所で、内田先生の話になり、(私が大大ファンだと知ると)
「小学校の先生で、珍しくないですか?」
と問われる。
考えたこともなかったけれど、中学時代から、おじさん(男性)の書き物の方が圧倒的に好きだったのを思い出す。
その内田先生、今執筆中なのは、村上春樹論だそうです。
(倍音とは何か・・・の説明があって)
文学の喜びもまた倍音の喜びなのである。
私たちはそこに「自分が今読みたいと思っている当の言葉」を読み当てて、感動に震えるのである。
「これは私だけのために書かれ、時代を超え、空間を超えて、作者から私あてに今届いたメッセージなのだ」という幸福な錯覚なしに文学的感動はありえない。
そして、ある種の作家たちは(ホーミー歌手がそうであるように)、文学的倍音を出す技術を知っているのである。
国内外の批評家の中に村上春樹の文学がどうしてあれほどの文壇的孤立にもかかわらず、世界的ポピュラリティを獲得しえたのか説明できた人はまだ一人もいない(と思う)。
少なくとも私に納得させてくれた人はまだ、いない。
私はそれをご説明したいと思う。
彼は倍音を出すのである。
私は大学の時に、村上春樹のデビュー作『風の歌を聴け』を読んだ時の感じをどう表現していいのかずっと分からずにいたのですが、
「作者から私あてに今届いたメッセージ」「彼は倍音を出す」で、
腑に落ちました。
あーすっきり。