新学校図書館図書整備5か年計画

 市内広報誌から依頼された読書関係の原稿を書く。本校で3年前に大量の本を廃棄したことを書きながら、読んだ方が「どうしてそんなに大量の本を廃棄するのか?」と思われてしまうかと悩み始める。それで、先日の図書館関係の出張でもらってきた「文科省新施策 新学校図書館図書整備5か年計画」のパンフレットを思い出し、読んでみる。
 

これまで二度にわたる「5か年計画」を策定し、財源措置を行ってきました。しかし、「図書標準」を達成している学校の割合は、平成17年3月現在、小学校37.8%、中学校32.4%にとどまっています。

 今回の新学校図書館整備5か年計画の特徴は、毎年200億円、5年間で1000億円で、この中には「廃棄図書を更新するための「更新冊数分」の図書費を盛り込んでいることである。
 
 今まで、廃棄が進まなかった理由として考えられるのは
1 廃棄基準が分からない
2 廃棄基準に照らし合わせて、廃棄しようとしたら、ストップがかかる

3 廃棄した本をどうやって、処理していいか分からない
4 廃棄する手間と時間がない
5 廃棄基準は分かるが、最終決断に自信がない
など。地域によっては、公立図書館司書が応援に来てくれる所もあると聞いた。
 パンフレットには、1993年に学校図書館協議会が制定した「学校図書館廃棄基準」が載っていた。

 一般規準と種別規準があり、これを読み、校内でチームを組んで廃棄に取り組めば、かなりすっきりした図書館になるのにと思った。
 一例として

・百科事典は「刊行後10年を経ているもので、補遺が刊行されていない 図書」
・地図帳は「刊行後5年を経ているもので、記載地名等に変化が生じた図 書」
・利用頻度の著しく低い複本で保存分を除いた図書
・形態的にはまだ使用に耐えうるが、記述されている内容・資料・表記な ど等が古くなり利用価値の失われた図書

 などなど。今年の図書館のキーワードは「まずは廃棄」かもしれない。