学力を伸ばす家庭のルール
学力を伸ばす家庭のルール―賢い子どもの親が習慣にしていること
- 作者: 汐見稔幸
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/04/01
- メディア: 単行本
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著者紹介には
乳児から東大生まで子どもの教育に幅広くかかわり、教育行政にもかかわる人望の厚い教育学者
とあります。「人望の厚さ」は、文章に表れるのだと改めて思いました。
私は、仕事上(決して我が子の子育て上ではなく)多くの家庭教育書を持っていますが、この本は個人的にはかなりオススメです。つまり、私の思い描く子育てと考えが似ているということです。
1 「学力を伸ばす」ということ
2 家庭で学力を伸ばすのに大切なこと
3 体験が少ないと学力は伸びない
4 学校不信に陥ったときは
5 社会で通用する「学力」とは
6 中学受験を考える
7 思春期のハードル
8 「東大卒」はブランドか
特に3の中の「読書体験を支える身体の体験」の項は、深く納得しました。
読書をたくさんすれば知的になるかといえば、そう単純ではなくて、本に書かれている中身がリアルにヴィヴィッドにわかる、共感する、場合によっては反発するためには、それとかかわるような体験をいっぱいして、身体に記憶させておくことが必要です。とともに、その本の内容を自分にひきよせて精神が活性化し、どんどん知的になるということは期待されません。
ものごとを深くわかるには、コンピュータとか本とかで表現されている言葉の後ろに、その言葉を生み出している人間の世界があり、その後ろに実物の世界があって、いつもそれらとフィードバッックして理解するしかないとわきまえていることが大事です。
そういう姿勢があれば、事実の世界に行き届いた深い認識になるので すが、どうもそのところが切れてしまうことが増えてきてしまってい る。
教育の仕方とか子育ての仕方を工夫しねければ、子どもたちに勉強を させたり、塾に行かせたところで、深い知的能力が伸びようがない、と いう時代が来ているように思います。
その通り!でございます。
読むと不安をより一層あおるような本もあるけれど、この本は、いろんな情報に右往左往してしまうタイプの保護者にぴったりかな?と思いました。
※明日から、真面目に「絵本」紹介いたします。
今年の1年生のクラスに毎日2冊ずつ本を手渡し、担任に読んでもら うことにしました。5月分の選書を今日終えました。