書棚整理

「読み聞かせ」についてまとめるため、書棚を整理する。読書関連本と言うのは切り口によって多岐にわたるのだと改めて思う。

 書棚には新採の時の「学級通信 最終号」があった。そこには「読み聞かせ」をしてもらって楽しかった本を4段階で子供が評価してあった。「使える資料かも!」と嬉しくなる。 

読了
 

ヒトにとって教育とはなにか?―心の行脚

ヒトにとって教育とはなにか?―心の行脚

本の帯より

生得性の感性とはなにか?我が国の教育の歪みはどうして起こったのか?人類の根本条件を再確認する『21世紀の教育論』。

 
 「教育とは」という大きな問いを自分に問う機会を与えてくれました。

 我が家はもう遅いのですが、乳幼児期の大切さについて書かれています。

 

脳の発達は環境に依存することがわかってきた。遺伝子は脳機能の基本的枠組みを決めるが、その仕上げを促すのは環境である。(中略)たとえば、真・善・美という徳目の資質を潜在しているが、これはそれに相当する養育環境刺激が与えられないと発現しない。

 脳の神経細胞シナプス数の増加率の最も大きいのが生後2年間であって、それだけに環境への依存度が最も高い。(中略)生後二〜三年はその子の生涯を決める一番大切な時期なのである。問題はこの時期にどのような環境刺激を用意するかでその子の生涯の性格が決まる。「養育」の重大さはこのような立場で十分に理解されなければならない。

 太古の昔から乳幼児の保育はこのようであったろうと思われるような、できるだけ素朴で、人間的な、物質文明の影響の出来るだけ少ない、絶対的な愛情に満ちた保育環境を確保することだ。言葉は言えなくても、肌で生得性の感性を呼び覚ましているときだから、少しのまやかしも許されない。
(中略)親としてこの時期ほど大切なときはないのである。ひたすら愛情を注ぐだけである。親の養育の下にいれば、絶対に安全だという信頼感を幼児に持たせればよい。

 我が家の子育て中、世の中は「バブル」そのものでしたが、当時の育休は当然無給でしたので、必然的に「素朴」「人間的」「物質文明の影響の出来るだけ少ない」子育てになりました。今から振り返るとそれがよかったのかなと思っています。