第35回全国学校図書館研究大会 郡山大会

 2000年の横浜、2002年の滋賀に続いて3回目の参加となる。今回は、2日間の参加のため、読書ではなく、「情報活用の実践力」をキーワードに分科会を申し込んだ。

AM フォーラム「学校図書館と情報教育の連携」
 
 塩谷先生@静岡、森下小は、2年間の研究で作り上げた「図書館教育と情報教育の連携カリキュラム」を実際に3ケ月間使ってみての結果を公表し、多くのデータから、図書館担当と情報担当の連携や協力が必要な理由を明らかにしてくれました。最後には、今後どう解決していくかについての道しるべも用意されていて、参加者の多くは、「できるところからやろう!」と思ったことでしょう。

 本校もアンケートを取りましたが、指導した項目は、きちんと児童に理解され、そうでない項目は、理解されていないという当たり前の結果になりました。共通理解できるカリキュラム表があるおかげで、今後どの項目を指導しなければならないのかが明確になりました。

 堀田先生@メディア教育開発センター助教

 最初に、情報教育とは「情報社会に必要な学力を育てる教育」であると定義付けを示してから、デジタル時代に必要な力をまとめて下さいました。
 今後どれだけの情報化社会になろうとも、言葉によって理解され、思考されるということは変わらない。そして、図書館教育で行われる学習活動が情報教育から見れば重要な原体験であることを多くの事例から示してくれました。
 講演の最後に語られた「(情報教育側の人間として)図書館教育の方々と連携していきたい」という言葉が、暖かく参加者の胸に響いたことと思います。
 
PM 「情報ファイルを作ろう」藤田先生@厚木市立南毛利小

 藤田先生とは、1度は私の自宅で、1度は東京から途中下車の小田原で、ついこの間は、東京の国語ILEC夏季国語教育セミナーでお会いしています。
 お話を聞きながら、パワフルなんだけど、緻密な仕事ぶりに「言い訳ばかりの自分」を深く反省しました。(外の世界を知ると、何て自分が怠惰な日々を過ごしているのだろうと、この夏は深い反省ばかりです)
 発表を聞きながら(情報の整理が)「好きなんだな」と思いましたが、

 

学習に活かす情報ファイルの組織化 (学校図書館入門シリーズ (10))

学習に活かす情報ファイルの組織化 (学校図書館入門シリーズ (10))

を帰りの新幹線で読んでいると、最初に

 

もともと集めることや整理することが好きだったので、集まった資料をどう配列するかについて、クラス担任をしながら考えるようになりました。
 さらに教職員用の冊子や資料も整理しよう、そして先生がたが利用できるようにしようと思い、教職員向けの資料も一つひとつ内容を見て組織化を始めました。

とありました。

 具体的でありながら、見事に整理された方法で、少しずつの実践でも続けることによって、形になっていくのだと思いました。

 後半は、実際に「情報ファイル」を作っていきました。

 私の自宅には、小さな引き出しファイルが12段ぐらいになっているボックスが5つほどあって、中はすべて教材が入っています。主に理科の提示用なのですが、発想は同じなのかなと思いました。すべては授業につながる訳です。
 
 私が高校の頃、図書館に勤務したいと思ったのは、「人間の叡智」そのもののように思えた図書館で、その蔵書を使ってさらに学びたいと思う人の手助けがしたいと思ったからでした。私は、情報と情報と繋げるといった作業も好きなのだと話を聞きながら思いました。

 本校では、図書室の「9文学」の整理がほぼOKになったので、次にやるべき仕事の見通しができました。感謝!です。