ブックトーク

NPO 図書館の学校 主催
第13期講座 図書館の学校児童サービス講座「ブックトークワークショップ」

 参加を直前に決めたら、「障害を持った人の本3つ持参」との課題が出され、あわてる。市立図書館へ借りに行っても仕方ないので、学校の図書館で探す。
持参したのは4冊

みえないってどんなこと? (いのちのえほん)

みえないってどんなこと? (いのちのえほん)

ゆいちゃんのエアメール―写真絵本

ゆいちゃんのエアメール―写真絵本

この2冊は、写真絵本。作者の星川ひろ子さんは、紹介文には「心温まるカメラワークで独自の写真絵本の世界に挑む。」とあります。

ぼくたちのコンニャク先生

ぼくたちのコンニャク先生

という絵本を10年前にはじめて読んだとき、これまでの障害のある方の絵本と違うなあという感じを持ちましたが、その時に「星川ひろ子」さんという名前はインプットされませんでした。そうだったのか〜という感じです。上の2冊の本もいい本です。「文は人なり」と言うけれど、写真もそうなのだと知りました。

十人十色なカエルの子―特別なやり方が必要な子どもたちの理解のために

十人十色なカエルの子―特別なやり方が必要な子どもたちの理解のために

図書室に入れたのではなく、教員用として購入。 

特別支援教育のコツをわかりやすく絵で示す。  この本は、発達障害全般(学習障害自閉症アスペルガー症候群ADHD等)について語られています。
 特に、自閉症のご家族、自閉症のお子さんを担当する学校の先生そして自閉症アスペルガー症候群の子どもさんご自身のために分かりやすい絵で具体的に描かれたガイドラインです。

 教師用としておすすめです。

生きてます、15歳。―500gで生まれた全盲の女の子

生きてます、15歳。―500gで生まれた全盲の女の子

学校にあったのは、文庫版。500グラムって想像はしにくいのだけれど、頭は卵ぐらい、身長はボールペンぐらい、太ももは大人の小指ぐらい、5本の指はツマヨウジほどの細さなのだそうです。お母さんから聞いた自分の小さかった時のことを自分の言葉で語れる表現力の高さに驚きました。 

13:00〜14:30 佐藤涼子さんの「ブックトーク」について

 いつかは、佐藤さんの語りを聞きたいとは思っているものの、日程の都合がつきません。人に語る(話す)時の、声の感じって、本当に大切なのだと、今日はじめてお話を聞いて思いました。人を魅了するのは、内容ももちろんのこと、語り口なのだと。
 次から次へと本を紹介してくださり、でもその多くは知らない本で、「本と子どものつなぎ手」になりたいと思うだけでは、その役目は果たせないと自分自身の力不足を痛感しました。
 学校の45分で考えると、実質30分で5〜10冊。7冊選べればいい。という話でした。また、「最近は、どの学校もHPを持っているので、事前に『学校教育目標』や今何を学習しているのかが分かるようになった。・・」との話は耳が痛かったです。また、低学年は、ブックトークの中に是非「読み聞かせ」をたっぷり入れてほしいとのことでした。
 最後の「子どもの本離れなんてウソです」との言葉には、「その通り!」と思ってしまいました。手渡すのは大人の義務だと思います。

14:45〜15:45
 5人グループで10分のブックトークを完成するワークショップ。3冊×5で15冊から7冊を選び、タイトルを決め、順番を決めてストーリーを作っていきます。最後のおとしどころが難しく悩みました。では「中・高学年へ紹介する障害を持った人との関わり」のブックトーク

乙武洋匡『プレゼント』(画像なし)

わたしの足は車いす (あかね・新えほんシリーズ)

わたしの足は車いす (あかね・新えほんシリーズ)

車いすではじめて外へ出た女の子の話
障害ってどんなこと〈1〉聞こえないってどんなこと (ゆまにバリアフリーブック)

障害ってどんなこと〈1〉聞こえないってどんなこと (ゆまにバリアフリーブック)

イギリスの翻訳本。聞こえない方の生活が具体的に描かれています。
みえないってどんなこと? (いのちのえほん)

みえないってどんなこと? (いのちのえほん)

盲導犬アンドリューの一日

盲導犬アンドリューの一日

実際にこの盲導犬と一緒にいる方のお話。
障害児を支える人びと (子どものためのバリアフリーブック―障害を知る本)

障害児を支える人びと (子どものためのバリアフリーブック―障害を知る本)

いろんな支える人がでてきます。
ありがとう、フォルカーせんせい (海外秀作絵本)

ありがとう、フォルカーせんせい (海外秀作絵本)

学習障害だった作者自身の実話に基づいたお話。

というのを中をピックアップして紹介していきました。

佐藤先生からの講評は、
<「障害」のブックトークは難しくて、どうしても「障害」のオンパレードになっていますけれど、最後は、何か簡単な手話などを入れて終わる方がいい>
とのことでした。どうしても堅いテーマだと「あれもこれも伝えたい、知って欲しい、読んで欲しい」となってしまうのだと思いました。

 多分、参加者のほとんどは図書館員だとは思いますが、とてもいい学びができました。アンテナを高くして本を読み続けなければ・・・と堅く誓った日になりました。
(こういう宣言がやたらと多い、ということはそうしていないということであります)