ともだち、居場所

午後出張の前に図書室へ寄ると、新刊本のブッカーかけの真最中で、今年から整備に関わって下さる方も「ブッカー」に挑戦中だった。この場を借りて、お礼申しあげます。(私のブッカーの腕は全然あがりません。)その中から、目に入った1冊を持ち帰る。

ともだちいっぱい (ひかりのくに傑作絵本集)

ともだちいっぱい (ひかりのくに傑作絵本集)

「おはなしひかりのくに」1996年4月号を再編集した本。

 作者の言葉より
 
 

個人を尊重して個性を大切に、という言葉はもっともで僕も大賛成ですが、それはみんなそれぞれに好き勝手にしましょう!ということではありませんよね。私は私、あんたはあんたと背中を向けっぱなしではさみしすぎるでしょう。ひとりひとりが違うのはあたりまえですが、それはたくさんの価値観、たくさんの世界観があるということ。「きみはこんな物が好きだったのか、なるほどこんなふうに世界を見ることができるんだ」と、もしも共感することができたら、個人個人はもっと豊かになれるはずですよね。他人と出会うということは、その人が持っている別の世界も知るということで、それは自分の世界を広げて豊かにしていくということなんですね。(後略)

これって、昨日の内田先生日記の

 誰もいないときがいちばん「自分らしく」、出会う人がふえるごとに「自分らしくなくなる」というのなら、それはたぶん「自分」というものの設定の仕方が間違っているのである。
他者と出会ったときに、その接点に生成する複素的な構造体を「私」と考えることはできないのか。
私はできると思う。

のことだよね!と納得。子供の世界でも大人の世界でも、「自分」の設定が正しいと、そこには幸せな人生が約束されているということになるのでしょう。

むぎうちヨナス

むぎうちヨナス

1982年文化出版局から出版されていたものが2000年に復刊されました。
ともだちというか、居場所がテーマかな。お気に入りです。
 毎日絵本を眺めながら、私の好きなのは「開放された笑い」「ナンセンス」「居場所」「成長」なんかの本だと気が付きました。