おにいちゃん

 「甘える」というキーワードで私の頭に閃いたのは、「おにいちゃん」「おねえちゃん」。児童書は「おとうと」「いもうと」という本より、断然「兄」「姉」の方が多いような気がする。
 弟、妹が生まれて、理不尽な思いをしてしまう「兄」や「姉」の話は本当に多い。弟、妹から見た「兄」「姉」は、横暴か、絶賛かどちらかです。(普通じゃ話にならないかな?)

で、今回は、「お兄ちゃん」

三びきのやぎのがらがらどん (世界傑作絵本シリーズ)

三びきのやぎのがらがらどん (世界傑作絵本シリーズ)

なぜに、この本が「兄」なのか?それは、25年前のこと。神戸の東灘区で行われた「子供の本の会」に参加した私は、そこで、この本を読んでもらいました。
 クラスの子供には読んでも、人に読んでもらうのは初めてで、その時に当然私は「一番大きいがらがらどん」に感情移入をして聞いてました。それは別段どうってことないんだけど、読み終わって、読み手の方が「聞きながら、どのがらがらどんが自分に近いと思いましたか?」と聞かれたのです。私はその時に、聞き手は全員大人なんだから当然「一番大きいがらがらどん」って答えると思っていたら、1/3ずつだったのです。本当にびっくりして、大人になっても自分のポジションというのは変わらないかも知れないと密かに思いました。
 ですから、思い出の本です。もう何年も読んでませんが、本当に定番中の定番です。

ちいさくなったおにいちゃん

ちいさくなったおにいちゃん

これは「下の息子のチャールズにとって、兄のヨリックはやさしいおにいちゃんというわけではないようでした。」という関係の兄弟の話。錬金術師のお父さんの薬を混ぜて飲んだら小さくなってしまった「兄」が、無事元に戻るまでを描きます。私は、スタイグの『くぎになったソロモン』と同じぐらいのお気に入りです。

あと、2冊はスタルクの作品

おにいちゃんは世界一

おにいちゃんは世界一

 これは、おにいちゃんではなく、弟から見た「おにいちゃん」。

おにいちゃんといっしょ (どうわコレクション)

おにいちゃんといっしょ (どうわコレクション)

これは、幼年です。スタルクの作品は、好きですが、全然子供に読んだことがないと気が付きました。