大きいということ

 昨日の放課後、

日本語ということば (Little Selectionsあなたのための小さな物語)

日本語ということば (Little Selectionsあなたのための小さな物語)

の最後に載っていた中村咲紀さんという小2の子の作文を読み始めたら、本を持ったまま動けなくなってしまった。「『あまえる』ということについて」という原稿用紙20枚はあろうかという大作です。甘えられなかった幼稚園時代を

「セロひきのゴーシュ」を見て「ゴーシュは、幼稚園時代のわたしとそっくりでした。」・・
「あまえることのできる人のほうがいい」と言われて、「ちがう、ちがう」と思ってきたけれど、おかあさんの言うことは、本当かもしれません。「あまえる」ということが、だっこやおんぶやおねだりのことだとか、わるいことだとか思ってきたのは、おおきなまちがいだったと思いました。

と書いています。(甘えることを)「ちがう、ちがう」と思ったのが幼稚園時代だというのですから、読みながら切なくなるんだけど、お母さんの言葉に救われ、そして、自分の進むべき道をきっぱりと決める(これは何も職業の種類を言うのではないということ)言葉に、よかったね!って心から思います。

 で、今日のお題は、「大きいということ」

 この作文を読んで、私も甘えられない子供だったなあ〜と思ったんだけど、その理由はどう考えても「大きかった」から。
 幼稚園時代から、背が同級生より頭一つ分大きく、それより何より「足が大きかった」。
小6で、タレントの○田女史より大きかった。だから

ワニくんのおおきなあし (ニッサン絵本大賞作家集)

ワニくんのおおきなあし (ニッサン絵本大賞作家集)

が出たときは、本当に嬉しかったこと!
これは、シリーズにもなっていたんだけど、画像は

ワニくんのふしぎなよる

ワニくんのふしぎなよる

しか出ませんでした。

足の大きなカバ君が

「あ〜あ なんとか あしが ちいさく ならないかあな
 かみさま ねてる あいだに あしが ちいさく なりますように・・・」

と願い、あっさりと

 

 あしのおおきさは そのまんま
 でも よくよく かんがえてみると あしが おおきいって ことは
 わるい ことばかりでも ないよなあ

と思い直します。あまりにも簡単に「悪いことばかりでもない」と言うのには、あまり共感できませんでした。(私は、かなりの年月を要しましたから)でも「足が小さくなりますように」と何度もお願いした私にとっては救世主のような絵本でした。

 私は背も当然高いので(昔はガリガリだった)、よく「いいね!」と声をかけられたのですが、足が大きいので、相殺しても「いい」ようにはちっとも思えなかったものです。
 ですから、「大きくて、気持ちが苦しい」、でも最後は「よかったね」という絵本には文句なしに共感してしまいます。

このよでいちばん大きな男の子

このよでいちばん大きな男の子

ぐるんぱのようちえん

ぐるんぱのようちえん

ちからたろう (むかしむかし絵本 (5))

ちからたろう (むかしむかし絵本 (5))

では、今日はこれまで。