まず日本語を

今日の内田先生は、「まず、日本語を」

 母国語の運用能力の育成に優先的にリソースを投じろという声はほとんど聞かれない。おそらく多くの人は「日本語なんて誰でも自由に使える」と思っているのだろう。それどころか、「NHKのアナウンサーも、『天声人語』も誤った日本語を平気で使うご時勢なのだから、日本語運用が不自由であることは本人に競争的な不利をもたらさない」というような不思議なロジックで日本語教育の崩壊状態を放置している人々さえいる。
私にはこれは亡国の徴候のように思われる。

 これを読んで思い出したんだけど、私は、多分物心ついた時からNHKの夜7時のニュースを聞いていて、子ども心に「間違えない」んだなあと本当に感心していた。平光さんともうお一人いらっしゃったと思うのだけれど、それはそれは流暢で美しかった。それが、「もうそんな正しい日本語を間違えずに読まなくてもいい時代が来た」とはっきり自覚したのは、NHKが「9時台のニュース」を始め、松平さんがその最初のキャスターになった時から。そう、アナウンサーからキャスターになった時からです。また、男女雇用機会均等法に合わせてだったかどうか記憶にありませんが、女性初の7時台アナ、黒田さんの登場も、そのことを一層感じました。

 この記事を話題にしたのは、来年度のカリキュラムに「日本語教育の崩壊状態」に立ち向かえるだけのものをどう作るか?って毎晩悩んでいるため。

 って言いながら今日読んだ本は

どこにいるのメイシーちゃん? (めくったりひらいたり)

どこにいるのメイシーちゃん? (めくったりひらいたり)

まあ、子どもの選書ですから。コンパクト本ですが、しかけ絵本になっています。日本語と共に英語もついているので、ついでに読みました。メイシーちゃんシリーズなんて、児童英語教育の副読本として、よく使われているのかなあ〜と思いました。