14歳の子を持つ親たちへ

 PM 図書館、「しろばんば」「夏草冬濤」を借りる。児童コーナーに行ったら、

未来世界へようこそ (SFセレクション)

未来世界へようこそ (SFセレクション)

全7巻があったので、思わず全巻借りる。これは、赤木かん子編、これで連休の読書は決まり。
その後、書店で
14歳の子を持つ親たちへ (新潮新書)

14歳の子を持つ親たちへ (新潮新書)

を購入し、読了
対談集でしかも章立てしてあるので、あっという間に読めます。本には、「思春期の子どもたちと日々向き合う精神科医と、<成熟>や<学び>について考えつづける仏文学者が徹底的に語り合う。」という紹介文。
印象に残った(ってほとんど、深く頷きながら読んだんですが・・)章を少しずつ。
1章 道徳という「フィクション」を作り直そう 「子どもを産まない本当の理由」で
内田「子どもを産むと、母親自身の身体的・知的ポテンシャルも上がるし、子育ての過程で人間的にも成熟するし、社会的なパフォーマンスだって向上するんだから、子どもを産むことは<ぜったいお得だよ>っていうふうに積極的にインセンティブを示さないと、たぶん誰も産まないですよ。行政がやっているエンゼルプランにしても、はじめから後ろ向きでしょう。出産を行政が<支援する>という発想そのものが<子どもを産むことは苦痛であり、育児は苦役である>ということを自明の前提にしているんですから。子どもは女性のキャリア形成を妨げるけれども、その<厄介者の世話>を行政がちょっとお手伝いしますから、<騙されたと思って、産んでみましょう」なんて言っても、そんなもんに、誰も騙されませんよ。」
内田先生も引用している
オニババ化する女たち 女性の身体性を取り戻す (光文社新書)

オニババ化する女たち 女性の身体性を取り戻す (光文社新書)

の中にも、「非常に豊かなお産を体験した女性は、お産の前と後では人が違うのではないかと思うくらいに変革をとげます。」とあるけど、私も<ぜったいお得だよ>って思います。

それから、第2章 病気なのは親のほう?
 名越「・・学校へ行きたいのに行けないとか、あるいは対人関係の中でどういう距離を取っていいのかわからないって言って苦しんでいる子らが来る。で、当然その親御さんと一緒に来るわけです。・・・・で(中略)どう見ても親の方が病気なんです。(中略)どう見ても親のほうが重症に見えてくる。まあ「八割以上が」と、控えめに言っておきます。」
 それを受けて内田先生が「コミュニケーションの現場では、理解できたりできなかったり、いろんな音が聞こえてくるはずなんです。それを<ノイズ>として切り捨てるか、<声>として拾い上げるかは聴き手が決めることなんです。そのとき、できるだけ可聴音域を広げて、拾える言葉の数を増やしていく人がコミュニケーション能力を育てていける人だと思うんです。(後略)」といつものコミュニケーション論。深く納得。

 「言葉は相手に届くものだ」ということを前提にしているのに、言葉を<ノイズ>としてしか受け取れない相手だとしたら、何のコミニュケーションも取れないのですね。

 最後の8章は 親は役割である
内田「親子関係は期間限定の、テンポラリーな関係で、終わりは必ず来る。つまり子どもに対して親が影響を与えたりとか、ある程度言葉が届く時間って限られているんです。だから、その時間に届く範囲のことを考えて、その中でできるだけ具体的な提言をするということに尽きると思うんです。」
名越「だからそのためにも親の側が、生活のあるスタイルというのに、もうちょっとこだわったほうがいいですよね。ここに物を置こうよとか、部屋の装飾はどうするとか。ここは何時になったら電気は切ろうよとか、そういうことです。」
内田「ルーティンてすごく大事なことなんですよ。繰り返しっていうのはすごく大事です。クリエイティブ神話とか、オリジナリティ−神話があるから、みんなルーティンを馬鹿にするんだけどね、ルーティンほど大事なものはない。」
(中略)
内田「家族は毎日同じ時間にご飯を食べましょう」なんてことは、誰も必死では言わないでしょう。でもそれがしつけの第一歩ですよ。同じ時間に起きるとか、同じ時間にお風呂に入るとか、同じ時間にご飯食べるとか、寝るときには必ず<おやすみなさい>っていうのをここで言うということが。そういう決まり切ったことがないとダメなんですね。」

 あまりにまともなことを言ってるだけの対談なのに、やっぱり新鮮でした。

 たくさん引用したので、読んだ気にならずに是非丸ごと読んでください。

 夜、5年生担任の先生から
「運動大好き、読書嫌い、ゲームの攻略本は読む子どもに薦める本」の紹介をというメールが入る。ウーン、思いつくままなんだけど、まあゲームの攻略本が読めるということは、文字は大丈夫ということだということにして、
ファンタジー系の薄い本から・・というのがいいかな?
①「デルトラ」②「ダレンシャン」(小学館)③「セブンタワー」(小学館
これぐらいで、字が多い!っていうなら
①「マジックツリーハウス」シリーズ②斉藤洋の「ナツカの探偵シリーズ」③杉山亮の「名探偵」シリーズ ④地獄堂霊界通信(香月日輪)⑤星新一ショートショートセレクション(理論社)も短編なのでいいかな?
もう冒険物、ファンタジーなら文字が多くてもっていうなら
①「十二国記」②「アラビアンナイト」シリーズ(斉藤洋
かな?高学年になると、いかにも幼年・・というのは出せないので、私は結構気を使います。以前1冊そこそこ厚い本を読みきった子どもに「へ〜読めるんだ!」と言ったら、その後次々と読んでました。男の子は、経験上、はまればぐっと読んでくれます。
 とりあえず、こんなんでいいでしょうか?11時にはUPするとか言って11時半になってしまいました。では。