評価基準ーJABEE(日本技術者教育認定機構)

 昨日、長男が在学する沼津高専から、学校便りが送付されてくる。その中の学校長の記事に書かれている、JABEE(ジャビー)について、転記(高専便り 86号)

 JABEE(日本技術者教育認定機構)は、技術系学協会(日本機械学会、電気学会、電子情報通信学会、日本化学学会など)と密接に連携しながら、技術者教育プログラム(教育課程)の審査・認定を行う民間団体(非政府団体)です。JABEEの行う日本技術者教育認定制度は、大学や高等専門学校で実施されている技術者教育プログラムが、社会の要求水準を満たしているかどうかを外部機構(すなわちJABEE)が公平に審査し、要求水準を満たしている技術者教育プログラムを認定する専門認定制度(専門の分野をその分野の専門家が認定する制度)です。
 その目的の一つは、技術者教育の質を保証する、すなわち、大学や高等専門学校において技術者の基礎教育を行っているプログラムのうち、JABEEが認定したものを公表することによって、そのプログラムの修了生がそこで定めた学習・教育目標の達成者であることを社会に知らせることにあります。 (中略)
 審査は、プログラムが認定基準を満足しているか否かについて行われました。
審査の主な観点は、(数字はkoyateru)

①プログラムが保証する修了生の知識・技能等としての適切な学習・教育目標が設定さ  れているか
②プログラムは学則・シラバス(授業計画書)等に記載されているとおりに実施されているか
③プログラムの修了生が全員が設定したすべての学習・教育目標をを社会の要請する水 準以上で達成しているか
です。つまり、
①国際的に通用する優勝な技術者となるためにはどのような知識や能力や素養や理  解が必要かが具体的に定められているか
②それを学生に身につけさせるために授業や実験・実習などの教育が予め計画された とおりにきちんと行われているか
③学生に勉強させているか
④目標に対する学生の達成度が正しく評価できる試験が行われているか
⑤適切な評価をしているか
です。反対から言えば
①いい加減な教育は行っていないか
②横着な試験はしていないか
③試験の成績が悪くても単位を与えたり卒業させたりはしていないかということです。

 JABEEのことを知ったのは、昨年の学科懇談会。最初は、一体何の話かさっぱり理解できなかったが、一言で言うと「外部評価」のことだ・・。
 印象に残っているのは、学生のテストも審査の対象になるので、すべてコピーしてから返却する、高専の成績は世界標準なので、(4,0満点で)2.8(か3.0・・忘れました)を取っていれば、アメリカの大学編入の試験が受けられる、というもの。
 昨年の保護者からの質問で「大学編入の校内基準を満たしていなくても、チャンスを与えてほしい」というのがありましたが、当然「NO」でした。この説明を読むと納得です。

 このJABEEの考えは、ある程度は小学校で使えると思いました。もちろん、試験で選抜された学生と義務教育とではベースが根本的に違うという考えもあります。
でも、例えば、
③学生に勉強させているか
④目標に対する学生の達成度が正しく評価できる試験が行われているか
⑤適切な評価をしているか  です。反対から言えば
①いい加減な教育は行っていないか
などは、そのまま使えます。
 つまり、教員の実践は自己満足で終わっていいはずがないということを肝に銘じる必要があるということでしょう。特にJABEEの<「専門の分野をその分野の専門家が認定する制度」です。>の部分は、厳しいなあと思いましたが、世界に通用するためには当然ということですね。この文を読み、来年度の教育課程の具体的な実践計画と評価について、甘いつめにならないようにやるしかないと、腹をくくる私でした。

 今読んでいる教育関係書は

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で、その中に「各担任の自由なやりかたに任せずに、統一した<指導マニュアル>をつくりあげるなど、学校ぐるみで徹底しました。」とあります。どこまで共通理解をし、どこまで共通歩調でいくかは、難しいですが、この本を読むと効果は本当に大きいと思いました。

 いつものけだるい、ほんわか本紹介ではなくなってしまった・・。さすがに切羽つまってきたかな。