ウィリアム・スタイグ

 ウィリアム・スタイグの名前を知らない人はいても、映画「シュレック」は知っていると思います。私は、昨年夏のイギリス旅行行きの飛行機(バージンアトランティック、帰りは、乱気流の中に突っ込み、トイレに立ったとたんに貧血で倒れ、気が付いたら酸素マスクをつけてくれていました。お世話になりました。)で初めて映画を見ました。日本語吹き替えが、「関西弁」で、びっくり。「シュレック」っていう題だから、スタイグの

みにくいシュレック

みにくいシュレック

が原作だろうなあとは思いました。後で、確認したら、やっぱりスタイグでした。この本は、子どもの本の評論をやっている赤木かん子さんが、
絵本・子どもの本 総解説

絵本・子どもの本 総解説

の中で、「1991年のベスト・ワンだ!」って言っていた本です。
 で、スタイグの本は個人的に好きなのですが、「元気に、楽しく読んでハイおしまい。」というタイプの本ではないので、子どもとの信頼関係が出来あがってから、「こんなのもあるよ・・。」という控えめな態度で読みます。

 今日の本は、1年

ゆうかんなアイリーン

ゆうかんなアイリーン

おかあさんが作ったドレスを、風邪を引いて持っていけないおかあさんの代わりに届ける女の子のお話。吹雪の中出かけたので、ドレスは
「くるくる まわりながら、雪のなかに きえていきました。」
 こういう場面が急展開する時の子どもの表情って、何年読んでもかわりません。でも最後はちゃんとね・・。
 女の子のけなげ(っていう程のことでもないけど)な話って、ついつい応援したくなります。

もう1冊、2年

くぎになったソロモン

くぎになったソロモン

 書名の通り、うさぎのソロモンがくぎになるお話。そのことを楽しんでいたうちはいいのですが、ある日ネコにその正体を見破られ、つかまってしまいます。ネコは、おいしいウサギシチューにするために、ずっとオリに入れて待っていたのに、ずっとくぎのままだったので、とうとうクギのまま家の羽目板に打ちつけてしまいました。ソロモンは、どうなるの?

 スタイグ紹介(絵本の裏表紙より)
 1907年、ニューヨーク生まれ。芸術家一家に育つが、大学時代は、全米水球チームを作ったほどのスポーツマンでもある。また、ナショナル・アカデミー・オブ・デザインの一員でもあった。
 1930年、初めて漫画が‘ザ・ニューヨーカー’に載ると読者の反響が大きく、連載となった。それ以後、漫画を描きつづける。
 1968年、60歳を機に<子供の本>に力を注ぎ、3作目の絵本

ロバのシルベスターとまほうのこいし (評論社の児童図書館・絵本の部屋)

ロバのシルベスターとまほうのこいし (評論社の児童図書館・絵本の部屋)

で、1970年度のコルデコット賞を受賞する。のちも数々の賞に輝き、現在も
子供たちに夢と希望をあたえ続けている。

 スタイグは昨年(2004年)亡くなり、遺作は

みんなぼうしをかぶってた

みんなぼうしをかぶってた

<新聞記事、小学生の漢字読み書き能力>
記事より
同様の調査をした1980年と比べて読み書き能力はほぼ、互角で、「学力低下」がクローズアップされる中で‘及第点’を得た形だ。(毎日)
記事を読んで思い出したのが、
(このグログはすべて、こういう芋づる式で成立しています。PCを打ちながら思いついたことをつらつら打っていくだけです。この間、この楽しい感覚は何かと同じだと思ったら、スポーツでした。ホント私は基本的に体育会系です。)
現代かな遣いで「う」と書かずに「お」と書く言葉の覚え方として、

遠くの 大きな 氷の上を多くの狼      十ずつ 通った。
とお  おお   こおり おお  おおかみ  とお  とお

というもので、若い頃はしっかり、国語のノートの始めに書かしていた。そう言えばここ数年教えていない・・。