2年生

 今日は2年生への読書指導(3時間)の2時間目。子供から「『ちからたろう』の続きを読んでもらってません」と言われ、大型絵本版を読む。

ちからたろう (むかしむかし絵本 (5))

ちからたろう (むかしむかし絵本 (5))

は、もう40年近く前の出版で、教師になった頃からの読み聞かせ定番だった。いつしか読まなくなってしまったが、大型で久しぶりに読んだら、子供はすっかり引き込まれて聞いていた。後ろで、作業をしていた保護者の方に「あんなにじっと聞くんですね」と言われたほど。この学年は昨年年間150冊は読んだので、聞くことはよくできる。
 ところで、大型絵本3冊は、休み時間に常に誰かが広げて読んでいるので「高い買い物」ではなく、「お買い得」な本だと思う。

 5年生の読書の記録を読む。「すごかった」「おもしろかった」ではなく、自分の言葉で書ける子供がいる。明らかに読書量が違う。「読書の時間」が設定してあるからその時間だけ読む子供と、設定に関係なく読む子供とに今は分けられる。習慣化までの道のりはまだまだ。

 今日の1冊

小さな男の子の旅―ケストナー短編 (ショート・ストーリーズ)

小さな男の子の旅―ケストナー短編 (ショート・ストーリーズ)

ケストナー1920年代のおわりに新聞に掲載された短編。
訳者あとがきより

 初期のころケストナーが意識していたかどうかわかりませんが、のちに「甘いケーキのような子どもの本は書きたくない」「子どものころをわすれるな」とくり返された主張は、この短編にも生きています。つまり子ども時代はなにもわからない他愛ない時ではなく、厳しい現実もあり、痛みや悲しみをともなうものだったことも覚えていてほしいと。

この短編は1996年に初めて邦訳された。学生時代にケストナー作品を読んで、「自分が子どもと向き合っていけるのか?」と自問したのを思い出す。