神奈川近代文学館

 次女が、「どこでもいいから、文学館・美術館・博物館へ行ってレポートを書く」という課題のために、神奈川近代文学館へ行ってきました。
 そこで、第101号となるリーフレットを買ってきたので、読んでいたら、
夏の企画展が「かこさとし だるまちゃんとてんぐちゃん」だった。しかも期間中の8月24日(日)には、かこさんの講演会もあるという。
 かこさんのお生まれは、1926年なので、御年82才!!行きたい!と思ったが、もう定員がいっぱいで締め切られていました。
 
 また、その冊子の裏には、松居直さんによる「かこさとしさんの『だむのおじさんたち』」考察が掲載されており、
 

だむのおじさんたち

だむのおじさんたち

(ブッキング運営の「絶版、品切れ」のため、手に入らなかった書籍を投票により復刊させよう!というサイトにより、復刊されていました。知らなかった・・。予算がある学校図書館関係者の皆様!是非お買い求め下さい。)

 そこには、この絵本を執筆したときの気持ちが5つにまとめられていました。とっても感動しました。以下その全文です。

 

「私が、この絵本であらわしたいと、知っていただきたいとおもう点は、
1 大きなダムのことより、それをつくった人々のこと
 −その人々苦労や、よろこびや、悲しみや−人間の労働というものの
  すばらしさ
 2西洋風な、あるいは夢幻的なおもしろさより、日本的な、現実的な美しさ
 3科学的な真実さと、人間味ある詩情を共存させたいということ
 4社会という歴史の大きな流れを、前向きに進めようとしている人々、
  それをささえている人々にこそ、人類の知恵や技術は役だってほしいこと
 5子どもとおとなの世界を隔絶させないで、おとうさんおかあさんたちの
  今の生活を、考えを、子どもたちにもしってもらいたい、知らせたい
  ということ、以上のような点です」

 改めて、伝える役目は、おとななのだと思いました。加古さんの絵本で、どれだけ多くの子どもが幸せな時を過ごしたか分かりません。夏の東京の帰りにでも、寄ってみます。